*名誉院長 Dr.青のページ*

*** こどもの眼と眼鏡 ***

写真 生れたばかりの赤ちゃんの目も、外見的には大人の目とあまり変りがないように見えますが機能的には全く異なった目です。
生まれたばかりの視力は、明暗〜0.05程度といわれています。生後1ヶ月くらいで、ものの形が分かるようになりますが、目を動かす筋肉が未発達のこともあり目の動きや視線は不安定です。また、成人と比べると眼球は小さく遠視状態で、遠くも近くもピンとが合いにくいのですが、成長の過程で正しく十分にものを見ることで視機能が発達していきます。3歳前頃までに視機能は感受性が高まり急速に発達し、3歳時で60%程度、大部分の子供の視力は就学までに1、0 以上に達します。
また、左右眼とも同じようにものを見るとう実体験を重ねることで、両眼で見たものを脳で一つにまとめる働きが発達し、立体感、遠近感という両眼視機能も発達します。
 子供の目が正常に発達するためには、毎日良い条件でものを見るという経験が必要です。子供の目が大人の目と全く異なる、未完成で発達途上の目であることを良く理解して、子供の眼の正常な発育を妨げないようにしなければなりません。
カメラのフイルムに相当する網膜という組織に鮮明な像が写らない状態が続きますと、視力の発達が妨げられ、弱視となる危険を生じます。弱視とは正常な視機能の発達が何らかの原因で阻害されたために低機能に留まっている状態をいいます。先天白内障などの器質的疾患による場合もありますが、最も多いのは高度の屈折異常が原因の屈折性弱視、左右眼の屈折状態の差が大きいために屈折異常の強い方の目の発達が遅れた不同視弱視です。これらの屈折異常による弱視は予防も治療も適切な眼鏡の装用です。適切な眼鏡を装用することで網膜に鮮明な像を届け、遅ればせながら視機能の発達を促すことが必要となります。
小さい子供に眼鏡をかけさせるのは可哀想だからもう少し大きくなってからにしたいというご両親も多いのですが、眼鏡装用開始の時期が遅くれるほど治療効果は不良です。また大人は眼鏡を装用したほうが良く見えることを本人が自覚できますが、弱視眼では眼鏡を装用しても治療効果がでるまでは視覚の改善を自覚できません。本人にとっては邪魔なだけの眼鏡が治療や訓練としてどうしても必要なものであるというご両親の理解と積極的な協力が望まれます。
治療効果を上げるには、眼鏡が正しい位置に安定して装着されていることが大切です。眼鏡フレームの購入の際にも大人の眼鏡と異なるいくつかの注意が必要です。経時的な屈折異常の変化や使用中のフレームの変形などにもこまめに対応、調整する必要があります。
したがって、眼科で定期的にチェックを受けることが必要になります。
日帰りでの白内障手術、レーザー治療、注射での治療をおこなっています。
視力検査、視野検査、眼底検査、造影検査、OCT検査(眼の3D画像解析)コンタクトレンズ検査などをおこなっています。
トイレには車いす用トイレ、お子さまのおむつ替えシートの用意をしております。